一般NISAとつみたてNISA、どっちを選んだらいいの?
目次
個別株投資がしたい?長期投資がしたい?
「投資をするならNISAがいいらしい。ん、でもNISAっていくつかあるぞ」
投資について調べたことがあるならNISAって聞いたことありますよね。
一言でNISAといっても
- 一般NISA
- つみたてNISA
- ジュニアNISA
と3種類あります。
ジュニアNISAは子供向けであろうことはわかるにしても
一般?つみたて?何が違うの?
どっちがいいの?
はい、さっそく結論を言います。
一般NISA向きな人
- 個別株をやりたい
- 大きな売却益を得たい
つみたてNISA向きな人
- 長期で資産形成したい
- ややこしいのは苦手
では解説していきます。
一般NISAとつみたてNISAの違い
まず知っておくべきことは一般NISAとつみたてNISAは併用することができません。
しかし例えば
2020年は一般NISA
2021年はつみたてNISA
と1年ごとの変更は可能です。
一般NISAとつみたてNISAの違いは大まかに言うと
- 購入方法(一括・積立)
- 積立可能額
- 非課税期間
- ロールオーバー制度
- 選べる商品
です。
金融庁の報告によりますと、2019年9月末時点で
一般NISA
総口座数 約1170万口座
総買付額 約17兆4000億円
つみたてNISA
総口座数 約171万口座
総買付額 2300億円
利用者の特徴をみると
一般NISA
利用者の7割が50代以上のシニア層
つみたてNISA
利用者の7割が20〜40代の若年層
となっています。
このことからも
- まとまった資金を持ったシニア層が一般NISA
- 投資経験はなくても長期で資産形成をしたい若年層がつみたてNISA
を利用しているのがわかりますね。
一般NISAは投資に慣れてる人向け
- まとまった資金がある
- 投資になれている
- 個別株に投資したい
- 大きな売却益をねらいたい
こんな人なら一般NISAが向いています。
一括で購入することもできますし、積立投資も可能です。
非課税枠は年間最大120万円
非課税期間は5年間
5年経過すると特定口座などの課税口座に移すか、ロールオーバーという制度を利用することができます。
ロールオーバーすれば更に5年間非課税で運用できます。
選べる商品も
- 株上場株式(いわゆる個別株)
- 株式投資信託
- ETF(上場投資信託)
- REIT(不動産投資信託)
となっているので、ある程度は自由な資産運用ができます。
例えば
とあるAという会社の株を120万円一括購入
3年後に株価が200万円になってたので売却
80万円の売却益を非課税で受け取れる(本来は20.315%課税で約16万円引かれる)
こんな感じで会社の業績をチェックして、タイミングを見て売買することができると思うなら売却益非課税のメリットは大きいでしょう。
一般NISAは2024年から2階建ての新NISAがスタートします。
新NISAの特徴は
原則として1階部分(つみたてNISA対象商品)を利用しないと、2階部分で投資ができない
ということです。
個別株をメインで投資したいならいいのですけど、制度が複雑なのは覚悟しておいたほうがいいですね。
つみたてNISAは投資初心者にやさしい
- 投資初心者
- まとまった資金がない
- 何を買えばいいのかよくわからない
- 将来の資産形成を貯蓄以外にもやりたい
こんなあなたにぴったりなのがつみたてNISAです。
その名のとおり一括購入ではなく積立購入で少額から投資できます。
非課税枠は年間最大40万円
非課税期間は20年間
おすすめポイントは商品選びが初心者でもワナがなくて安心な点です。
選べる商品は金融庁が指定する約180本の投資信託のみです。
「180本もあったら選べない、、」
と思うかもしれませんね。
日本で販売されている投資信託は5,000本以上あります。
わたしからすればその9割以上が長期投資に向かない商品です。
金融庁が提示した厳しい条件をクリアした(選んではいけない商品をのぞいた)約180本程度に厳選されています。
つみたてNISAの制度が良いところは、基本である長期・積立・分散投資ができる仕組みになっています。
• 投資対象をグローバルに分散させることで、世界経済の成長の果実を享受することが可能。
• 投資時期の分散(積立投資)により、高値掴み等のリスクを軽減することが可能。
• 長期で保有することにより、投資リターンの安定化が可能。
出典:金融庁『つみたてNISAについて』https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/12.pdf
商品選びで注意することは、世界経済に投資するイメージを持つことです。
投資未経験であれば、現金を含めた資産すべてを日本円で持っているということです。
今後、日本が右肩上がりで世界経済を引っ張っていくならいいかもしれません。
しかし、どちらかと言えばその逆で成熟国家となっていくのではないでしょうか。
そう考えれば円資産しか持っていないことはリスクになります。
なので投資で資産をグローバルに分散させるべきでしょう。
せっかく投資すると決断したのに、中身が日経平均に連動したインデックスファンドのみではリスク分散という点で不十分です。
- 先進国株式
- 全世界株式
などを商品選びの中に入れましょう。
為替の影響を受けるので値動きは大きくなります。
短期間(数年)で見れば元本割れすることもあるでしょう。
かと言って短期間(数年)で2倍になった!ということもほとんどありません。
初めての投資だと毎日の値動きが気になるものです。
でもわたしの経験からすれば、経済に興味を持つことは素晴らしいことですけど
日々の値動きはあまり気にしなくていいです。
積み立て続けて気がつけば大きく資産が育っていた、と感じることになるはずです。
コロナバブルとも言われつつある現在のような状況だと
「そろそろ暴落がくるかもしれないから早めに売ったほうがいいんじゃない?」
と思うかもしれません。
つみたてNISAはいつでも解約して現金化することができます。
しかし基本はどうしてもまとまった資金が必要になったとき以外は解約をオススメしません。
預貯金で対応できない大きな出費が必要なときに現金化もできる、という位置づけが良いでしょう。
元本割れする可能性はある
つみたてNISAは初心者向けといっても、元本割れする可能性はあります。
特に積立初期に相場が下落するとあっさり元本割れします。
値動きになれてないので
「ああ、やっぱり貯蓄にしておけばよかった」
と思いがちです。
しかし長期的に見れば世界経済の成長は3〜4%は期待できます。
相場が下っているときにたくさん購入できて
相場が上がっているときは少ししか購入できません。
安いときにたくさん買って、高いときは少しだけ買う。
なので積立投資で大切なのは下落相場で積立をやめないことです。
暴落すると心理的にはどこまで下がるのか不安ですけど
「よしよし、安値でたくさん買える」
と思うことができれば長期投資家の考え方ができています。
NISAは節税になるの?
確定拠出年金(iDeCo)と情報がごっちゃになってませんか?
NISAは運用益が非課税です。
iDeCoは運用益非課税であると同時に、掛金が全額所得控除できるので節税が可能です。
NISAもiDeCoも資産形成に有効な制度です。
iDeCoで注意することは原則60歳まで引き出すことができません。
老後のための備え、国民年金や厚生年金プラスアルファの自分年金です。
iDeCoなら元本保証商品の積立も可能です。
ただし運用期間中に毎月171円〜629円(金融機関による)の手数料がかかるので、運用益非課税のメリットはありません。
さっそく口座開設しましょう!
「じゃあさっそく銀行へ行ってみようかな」
ちょっと待って下さい。
銀行窓口へ行くことはオススメしません。
つみたてNISAを始めようと思って行ったのに、たくみな話術で他の商品をすすめられる可能性があります。
基本的にNISAやiDeCoは銀行や証券がもうからないからです。
私たち世代はネット証券がおすすめです。
おすすめネット証券会社は楽天証券とSBI証券です。
スマホで口座開設したり、口座管理もアプリでできます。
もう少しNISAとつみたてNISAを勉強してみたい方は金融庁ウェブサイトをどうぞ。
まとめ
一般NISAとつみたてNISAの選び方について書きました。
これまで貯蓄しかしていなかったあなたにはちょっと勇気がいるかもしれません。
でも昔に比べればネットで簡単に口座開設できるんですから、ハードルはとても低くなっています。
超低金利の日本で貯蓄だけで資産を増やすことは難しいでしょう。
また貯蓄だけではリスクを取らないリスクを背負っているとも言えます。
半年〜1年くらいの生活費を貯蓄しておき、残りをリスク資産で持つ。
投資の本質は世界経済を応援することです。
人類がより便利で豊かで快適な暮らしを求める限り、世界経済は成長するでしょう。
コロナ禍で苦戦する世界中の企業を私たちの資金で応援する。
私たちの投資したお金の一部が世界中を駆け巡って働いてくれるんです。
世界経済の成長に投資することでリターンを得る。
「投資って世の中に役立つことをしているんだ」
と自身を持って思えるようになるはずです。
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