ユーノス・ロードスター(NA8C)を中古でセカンドカーとして迎えた理由
最近の車のニュースといえば
- 半導体不足による新車の納期遅れ
- 原材料費高騰による販売価格の値上げ
- 中古車相場の上昇
などがありますね。
さらには車好きならご存知と思いますが『ネオクラシックカー』と呼ばれる1980~1990年台のスポーツカーも高騰しています。
以前、我が家は『1家に2台』だったけど『1家に1台』にしてみた
という記事を書きました。
あれから約2年半。
再び車を手に入れて1家に2台体制になりました。
そんなわけで今回のテーマは
「1家に1台から再び2台にすると毎日が楽しくなった」
です。
この記事を読めば
- 1家に1台から再び2台に戻した経緯
- 利便性や積載性を無視して楽しい車選び
- オープンカー、MT車って実際どうなの?
がわかります。
結論を一言でいうと
セカンドカーが所有できるなら楽しい車で人生を豊かにしよう!
です。
目次
やっぱり田舎で1家に1台は不便
実際に我が家は『1家に2台』から『1家に1台』をやってみました。
きっかけは私が会社を辞めて個人事業主として独立した点が大きかったですね。
通勤がなくなったので、FPの私が実際に1台減らすことでコスト削減と利便性を確認してみようと思ったからです。
年間の維持コストは約50万円だったので
50万円×2.5年=125万円
節約したことになります。
排気量の大きな車だったのもありますが、やはり車の維持コストは安くありませんね。
実際の暮らしはどうだったかというと、妻が週末に終日車を使うことが多く、出掛けようと思っても諦めることが多かったです。
自転車やカーシェアも使っていたのですが、自転車は雨の日、暑い日、寒い日は乗りたくありません。
カーシェアステーションも自宅から徒歩圏内ではないのでめんどくさい。
なので結構な引きこもり生活だったわけです(笑)
中型自動二輪免許を持っているので「バイクでも買おうかな」と考えたのですが、やはり自分の性格を考えると雨の日、暑い日、寒い日はきっと乗りません(笑)
欲しいなと思うバイクを調べていても、新車で50〜60万円とかするんですよ。
最初は楽しくてもすぐに飽きちゃうかもしれないとも思ってしまいます。
転機になったのは、我が家がアウディA1というコンパクトカーからBMW X1というSUVに買い替えたことです。
大人4人がゆったり乗れて、積載能力もあるし、長距離もラクだし、燃費も悪くない。
じゃあセカンドカーで利便性を無視した楽しい車でも買っちゃおうかなと考えるようになりました。
セカンドカー候補を考える
「100年に一度の大変革期」といわれる自動車産業。
脱炭素社会へ向けてエンジン車販売禁止へ向けて動き始めています。
いずれは電気自動車と自動運転の車へ変わっていくでしょう。
そうなると「今のうちに乗りたい車に乗っておきたい」という思いが強くなってきました。
利便性を無視した楽しい車。
そうなると一度は所有してみたいオープンカー!
予算は300万円程度まで。
我が家は道路の狭い住宅地にあるので、全幅1,750mm、全長4,500mm程度までが理想。
調べてみると、輸入車って意外とオープンカーがあります。
- ミニ・コンバーチブル
- トゥインゴ・キャンバストップ
- フィアット500C
- ポルシェ・ボクスター
- アウディTTロードスター
- BMW・Z4
- ベンツCクラス・カブリオレ
- ベンツSLC
- ビートル・カブリオレ
などなど。
日本に比べると一定需要があるんですかね。
ただ中古で年式の古い輸入車を買うと、故障などでのメンテナンスコストが心配です。
現在、新車で買える国産車コンパクトオープンカーは2台。
- ダイハツ・コペン
- マツダ・ロードスター
- レクサス・LCコンバーチブル
です。
ホンダ・S660は残念ながら2022年3月に生産終了しました。
レクサス・LCコンバーチブルは車両価格が約1,500万円なのでナシで。
中古も含めれば
- ホンダ・S2000
- トヨタ・MR-S
- レクサス・SC
- レクサス・IS-C
などもあります。
国産オープン、中古車もありで検討します。
MTで運転を楽しみたい
オープンカーといえば走りが楽しいイメージがあります。
走りを楽しむといえばMT。MTとはマニュアル・トランスミッションのことで、自分で変速操作をすることです。
自動で変速してくれるのがAT、いわゆるオートマです。シフトをドライブに入れればあとはアクセルとブレーキとハンドルを操作するだけです。
日本では新車販売の約99%がATなのだそうです。これはAT大国のアメリカ以上。
こうなってしまうとMT車に乗るのは「車オタク」「特殊な人」みたいな扱いだったりします。
ATしか乗らない人にとっては
「なんでわざわざめんどくさい操作の車に乗るの?」
と思っているでしょう。
ただ、車オタクではない普通の車好きな私が言えるのは「めんどくささも楽しむ」「機械を操っている感覚がある」「ダイレクト感がある」そういうものです。
機械式時計だってレコードだって、最新のデジタル機器に比べればめんどくさいものです。
だけど世界中に愛用者がいます。
ですから自動運転の電気自動車時代になっても、ガソリンエンジンのMT車で楽しむ人はいなくならないでしょう。
それは人類が自動車を手に入れてからも乗馬を楽しむ人がいるのと同じです。
なので1度はMT車を所有してみたい思いがあったんです。
ただここで問題点が!
嫁さんがAT限定免許なんです。
セカンドカーをMT車にすると、嫁さんが運転できない。
嫁さんに限定解除してもらうか、私専用車にしてしまうか。
嫁さんに相談してみると
「セカンドカーなら好きな車にしてしまえばいいんじゃない?」
とあっさり答えたので国産オープンMT車を探すことにしました。
オープンカーの中古って割高感がある、、、
ロードスター、コペン、S660などを中古車サイトで検索してみると、年式の割にあまり安くない印象でした。
中古車価格は需要と供給できまります。
車が少なく欲しい人がたくさんいると高くなり
車がたくさんあって欲しい人がいないと安くなる
オープンカーは前者の傾向なのかなと。
中古車が割高に感じるので、じゃあ新車はどうなのか。
ロードスターを新車で買うと最安グレードで諸費用込みで約300万円。
コペンだと約200万円。
ここでロードスターとコペンの特徴を比較。
ロードスター
1989年登場 「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスブック記録を持つ
初代から順にNA、NB、NC、現行型がND
駆動方式はFR(フロントエンジン、リアドライブ)
排気量は1500〜2000cc
コペン
2002年登場 電動ルーフを持つ軽自動車
初代 L880K型(2002年-2012年)
2代目(現行) LA400K型(2014年-)
駆動方式はFF(フロントエンジン、フロントドライブ)
排気量は660cc
コンパクトオープンスポーツな2台ですけど、車体サイズ、駆動方式、排気量などが違うので選ぶポイントになりそうです。
コペンは軽自動車なので維持費が安いメリットがあります。
ロードスターはFRなのでハンドリングが良い点があげられます。
あとはもちろん見た目の好みもありますよね。
メーサーサイト、中古車サイトをみながら「あーでもない」「こーでもない」と悩む日々でした。
運命の出会い
ある日、たしかFacebookを見ていたとき。
「長年ロードスターを乗っていた仲間が降りることになりました」
という投稿を見つけました。
それはユーノス・ロードスターでNA8C、1996年式の車でした。
走行距離は30万キロオーバー!
ただ画像を見てみると26年前の車とは思えないくらいきれいでした。
26年間ワンオーナーで大事に乗られていて、全塗装、幌交換もされています。
しかも所有者は広島の方だったのです。
「わーこれはロードスターファンが乗り継ぐべきだなぁ」
ロードスターの熱心なファンではない自分にはもったいないと感じました。
嫁さんにこの話をすると
「どのくらいで譲ってもらえるのか聞いてみればいいじゃん。連絡してみるわ!」
と、いつもどおりのノリと勢いで行動(笑)
車はすでに所有者の元を離れ、愛媛県松山市のロードスター専門店『村上モータース』さんに保管されていて
「興味があれば一度見に来てみてください、って感じだったよ〜」
と嫁。
私は関東へ出張中だったこともあり
「まぁ出張から帰ってきてまだ売れてないようだったら見に行ってみようかね」
くらいの気持ちでした。
それから約3週間後、なんとまだ売れずに残っていたのです。
というのも、所有者の思いが
「できればナンバーを引き継いでほしい」
であったようで、広島県外で興味があった方が話を進めにくかったのではないかと推測してます。
「まだ売れていないのは何かの縁かも」
と思い、嫁さんと車でしまなみ海道を渡り愛媛県松山市のお店へ。
現在の状態など説明していただき、試乗もさせてもらいました。
車はピカピカ、低いシートポジション、ノーマルマフラーなのに低音がきいた排気音、10年以上ぶりに運転するMT(ちなみに10年前に運転したの会社の軽トラ
「これは楽しい!」
と感じました。
その日のうちに購入を決めました。
価格はあえてここでは書きませんが、当時の新車価格まではいかないくらいでした。
実はこの初代ロードスター、ネオクラシックカーブームもあって年々価格上昇しています。
中古車サイトでは300万円オーバーの個体もちらほら。
まぁ考え方によってはGT-RやNSXはウン千万円とか遥か彼方へ行ってしまったことを思えばまだまともです。
それに2017年12月からマツダが開始した「NAロードスターレストアサービス」によって、多くのパーツが再生産されることになった点は大きなメリットです。
古い車を大切に乗ると罰金?
自動車税は車検証に記載されている新規登録の日から、13年以上経過すると高くなります(ハイブリッド車を除く)。
増加率は15%。
私が手に入れたユーノス・ロードスターは1800ccなので
13年未満だと39,500円
13年以上だと約45,400円
です。
約6,000円ですが、毎年のことですからね。
排気量が大きくなると負担がかなり重く感じるはずです。
そして車検ごとに支払う自動車重量税も13年以上、18年以上で高くなります。
ユーノス・ロードスターの場合1トン未満なので
13年未満だと16,400円
13年以上だと22,800円
18年以上だと25,200円
13年未満の車に比べて約9,000円高くなります。
車検が2年に1回なので1年あたり約4,500円、先程の自動車税が約6,000円、1年辺り約1万500円負担が重くなります。
「なんだ、そんなもんか」
と感じる人もいるかも知れません。
新車を買う費用に比べれば大きな金額ではないですからね。
しかし古い車はどうしてもさまざまなパーツ交換が発生します。
それに加えて税負担が増えるので、安易に古くて安い車を買うのは気をつけなければいけません。
旧車イジメとも言えるこの制度。
目的は「環境負荷を減らすため」らしいです。
しかし新しい車を作るのは膨大な資源と電力を使うはずです。物を大事にすることを否定するのはいかがなものなのでしょうか。
結局は日本にとって自動車産業は重要な生命線です。長く大事に乗るよりも、新しい車をどんどん買い替えてもらわないと経済がまわらないのです。エコカー減税制度やグリーン化特例の税収減を古い車に乗り続ける人に負担させているのです。
なにかもう少し良い方法なないのでしょうか。みなさんはどう感じますか?
実際にオープンカー、MTってどうなの?
しっかり整備してもらって無事8月中旬に納車しました。
MT車を所有するのは初めて、運転も約10年ぶり。
3日間くらいは緊張しながら運転していましたけど、楽しくなってきました!
用事もないのに出掛けたくなったり、出掛けたらちょっと遠回りして帰りたくなったり。
楽しい理由はロードスターだからなのか、MTだからなのか。
おそらく両方です。
真夏ですけど日差しが穏やかだったり涼しい時間帯であればオープンで走ってます。
これがもう最高に気持ちいい!
バイクだとヘルメットをかぶらなければいけませんが、オープンカーは圧倒的な開放感です。
心地よいエンジン音もよく聞こえます。
カッコよく言うと「日常が非日常になる」感じです。
だれもがしあわせになれる
ユーノス・ロードスターの当時のカタログにはこう書かれていました。
「このクルマを手に入れるほんの少しの勇気を持てば、きっと、だれもが、しあわせになれる」
これほんとその通りです。
多くの人がどうしても「人がたくさん乗れて、荷物もたくさん積めて、燃費が良くて」のような車を選んでいます。
それがダメなのではありません。たくさんの仲間とアウトドアグッズを載せてキャンプを楽しむとか最高に楽しいと思います。
でも運転が楽しい車を選ぶという選択肢があってもいいじゃないですか。
私が手に入れたユーノス・ロードスターは安全性も利便性も低いです。
あらゆる操作は手動です(今はオートライト、オートワイパーなども当たり前でどんどんラクになってますよね)。
だけど状況判断しながら車を操作するのって楽しいです。
ロードスターといえば『人馬一体』です。ドライバーとクルマが一体となった瞬間、最高に気持ちよくしあわせな気分になれます。
縁があって我が家にやってきた26年前の30万キロ走行したユーノス・ロードスター。
これから間違いなく大小のトラブルが起こるでしょう。
できる限り直しながら、40万キロ、50万キロを目指して大切に乗っていきたいです。
まとめ
セカンドカーを所有できる環境なら、楽しい車を手に入れて人生を豊かにすることもできます。
車は便利な道具です。目的が移動だけならどんな車でもいいかもしれません。けど車と一緒にたくさんの楽しい思い出を作るなら、思い切ってオープンカーという選択肢を入れてみてください。
地方では車はなくてはならないはずです。もちろん維持コストを考えれば1台の方が良いですね。でも2台必要でコストは抑えたいなら軽自動車。
メインカーが利便性を満たしているなら、セカンドカーはとびきり楽しい車を選んでみてはいかがでしょうか。毎日が最高に楽しくなるかもしれませんよ。
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