相場が急落してもあわてて売却してはいけない理由
長期投資なら慌てないこと
昨夜、資産形成のアドバイスをしている女性から電話がありました。
「大変なことになってるから売却しようと思っているんですけど」
この女性はまだ投資歴2年程度。
ここまで順調にプラスだったところ、ここ数日でドーンと下がってかろうじてマイナスになってないとのこと。
マイナスを経験していないのもあって不安なのでしょうね、わかります。
長期投資をする意思を確認したので
- 積立投資を継続することと
- 慌てて売らなくてもいい
とアドバイスしました。
確かにプラスのうちに売却して利益確定するのも一つの手です。
しかしこういう手法をやっていると
「もっと上がるんじゃないか」
と思って高値で買って
「もっと下がるんじゃないか」
と思って底値で売る
つまり相場を予想して、結果的に一番損をする
「高く買って、安く売る」パターンになりがちです。
NYダウ急落、2000ドル超安 下げ幅は過去最大
9日の米国株式市場でダウ平均株価は前週末比2013ドル安となり、過去最大の下げ幅になりました。
取引時間中の下落率が7%を超えて売買を一時中断するサーキットブレーカーが発動する事態にまでなったのです。
つい先日も過去最大の下げ幅だったのをあっさり更新してしまいました。
新型コロナウィルスの感染拡大がいつまで続くのかわかりません。
状況によってはさらに株価が下落することも十分あるでしょう。
こんな状況で私はどう行動しているかというと、
これまで通り
- つみたてNISA
- iDeCo
を利用して毎月定額で積立投資しています。
今回のニュースをみて来月分から積立額をすこし増やす手続きをしたところです。
(つみたてNISAの枠はもうないので、特定口座の積立です)
結論です。
あなたが長期投資に取り組んでいるなら、ここで売却するべきではありません。
- キャピタルゲインではなくインカムゲイン
- 投機ではなく投資
あなたが取り組んでいることはどちらなのかもう一度確認してください。
どちらが良い悪いではありません。
この先もこのようなことが起こるなかで、周りに流されずに自分のポリシーを持つべきです。
あなたがやりたいことはトレード(投機)なのかインベストメント(投資)なのか。
ハッキリさせておきましょう。
念のため言っておくと、個別株はこの状況での見極めは重要です。
企業によっては大ダメージを受けるからです。
最悪の場合、倒産ということもありえます。
私が売却すべきではないと言っているのは、長期で運用する投資信託です。
私は個別株に投資はしていませんので、具体的なアドバイスはできません。
慌てて売らなくてすむように、なけなしのお金を長期投資にまわしてはいけません。
あくまでもすぐに使う予定がない「余裕資金」で投資をするべきです。
何が起こっても再び経済は立ち上がる
過去の歴史をみても、人類はいろいろなピンチを乗り越えてきました。
戦争、災害、疫病など、一時的に人口が減って経済が低迷したとしても、再び立ち上がってきました。
新型コロナウィルスの感染拡大が収まらずに、世界中で多くの死者が出たとしても、人類は幸せになることを諦めるでしょうか。
焼け野原になっても諦めずに立ち上がってきました。
今の状況は不安になった人たちが企業に投資していた(貸していた)お金を次々と引き上げている状態です。
企業への資金を引き上げてしまうというのはどういうことか。
小さなラーメン屋で例えてみましょう。
あなたはそのお店を気に入って10万円出資して毎月1杯のラーメン券をもらっていたとしましょう。
(1杯800円として年利換算で9.6%のイメージです笑)
ところが新型コロナウィルスの影響で来店客が減って資金繰りが苦しくなりました。
儲けたい、損したくないという考えが先行すると
「このままじゃ損するな」
と言って資金を引き上げてしまうでしょう。
同じような考え方の人がみんな資金を引き上げてしまい、ラーメン屋はつぶれてしまいました。
もちろん、10万円を失わなかったことは大切なことです。
しかし投資家の発想はこんなときこそ資金を引き上げず、可能ならば追加投資をして
「がんばれ!」
と応援することです。
ラーメン屋で例えてしまったので個別株になりますね。
投資信託は日本経済や世界経済に対する出資です。
あなたは日本経済や世界経済を見捨ててしまうのでしょうか。
私には明日の株価も、1年後の株価もわかりません。
今回の株価急落もどこまで続くかわかりません。
世の中から不安がなくなると突然急騰するかもしれません。
短い期間で見れば騰落をくりかえします。
ただ長期的に見れば世界経済はゆるやかに成長していくと信じています。
私が最も資金を入れているセゾン投信の中野社長が、特別リポートとして3/10にメッセージを配信しています。
「長期・積立・国際分散」を旗印に掲げるセゾン投信としては、慌てて解約に走るのでなく、平常心を保ちながら、投資を続けることで世界の企業や国に資金を提供する役割を果たしていきましょう。
〜中略〜
正に市場下落時に、積立を続けられるかどうかが、その後のリターンを決める大きな要因となるのです。
〜中略〜
ここが長期投資家たる本領発揮に向けた胆力が問われる局面です。「セゾン号」での長期投資の旅、皆さんと共にどっしり構えて今回の嵐を乗り越え、進んで参りたいと思っております。
長期投資の旅はまだまだ続きます。
あなたが不安になっても、一緒に旅をしている仲間がいます。
ともに乗り越えていきましょう。
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