なぜ日本人は投資嫌いが多いのか
日本人の投資に対するイメージ
日本では投資に対するイメージが非常に悪いです。
- 楽して儲けるなんてけしからん
- 何か悪いことをしているに違いない
- 真面目に汗水たらして働くべきだ
- 騙してる、騙されてるに違いない
などなど。
このブログで繰り返し言っていますように、投資と投機がごちゃ混ぜになっているのも原因です。
こんな状況なので先進国の中で最もマネーリテラシーが低い国と言われています。
私は日本人がもっと投資に関心を持ってもらいたいと思っています。
なぜなら未来のためにお金と時間を使う人が増えないと、日本はどんどん衰えていくばかりです。
カリスマファンドマネージャーから見た日本人
ひふみ投信で有名なカリスマファンドマネージャー藤野さんのコラムを読んでてとても良かったです。
私の考えも交えながらまとめました。
6月に金融庁が発表したいわゆる「老後2000万円問題」のレポートはみなさんよく覚えていると思います。
藤野さんは世の中の反応を見て日本人の金融リテラシーの低さに衝撃を受けたといいます。
日本人はリスクを避けたがる人、「投資=悪」と考えている人が多く投資を毛嫌いしてると指摘しています。
年金2000万円問題の本質は
国民が正しい投資の知識をつけて金融のリテラシーを高めていかないと、10年、20年、30年と経った時に、たくさんの年金難民が出てしまう
ということです。
日本人はチャレンジしない、損をすることを恐れる傾向があるといいます。
全て同じ行動の原理です。告白したらフラれるかもしれないから告白しない、転職したら給料が下がるかもしれないから転職しない、車や家を買ったらローンを払えなくなるかもしれないから買わない…変化することをリスクと捉える人が増えている
動かないリスクの方が大きいのに、動かない人の方が多いのが今の日本の現状なんですね。
日本人は物事を損得で考えてばかりなんです。良い中学校、良い高校に入りたい、それはなぜかと言えば、良い大学に行くためです。ではなぜ良い大学に行きたいのかと言えば、良い会社に入るため。なぜ良い会社に入るのかと言えば、給料が良い、つまり「得」だからです。
子どもに「良い仕事をすることで、社会をより良いものにするために君は生きているんだ」と、伝える親は多くないわけです。有名な学校、有名な企業を目指すのは損得で考えているからで、その人はどういう生き方が好きなのか、あるいはどのように信念のある行動をするべきなのか、ということはほとんど重視されていないんです。
親は子供に「良い学校に行って、良い会社に入ってもらいたい」と考える人が多いと思います。
子供が苦労せずしあわせに暮らしをして欲しいからですよね。
でもこの藤野さんのおっしゃる
「良い仕事をすることで、社会をより良いものにするために君は生きているんだ」
ということをほとんどの親は子供に伝えていないでしょうね。
日本人が損得で考えて、損することを恐れる傾向があるので
「投資は損するかもしれないから嫌だ」
という人が多くなります。
投資というのは、頑張っている会社にお金を出して、成功を応援することなんです。それが社会のためにもなる。
これはすごくいい言葉ですね。
私自身も10年以上投資していますけど
「私のお金が世界中の頑張っている会社の役に立っている」
と思いながら続けています。
しばらくすると
「おかげさまで大きく成長できました。ありがとう」
という形で利益というリターンを得ています。
だから家庭の中で使わずに眠っているだけのお金があったら、頑張っている会社を応援するために使う、つまり投資して欲しいんです。
銀行に入れているだけでは現在の日本ではほぼ役に立っていません。
頑張っている会社を応援していませんから。
タンス預金なんてのは本当に何の役にも立っていません。
中国のことわざに
お金は牛の糞のようなものである
というものがあります。
それは
懐に入れたままでは臭くてかなわないけど、土に撒けば豊かな恵みを得られる
といった内容です。
懐に入れたまま=タンス預金
土に撒く=投資など
お金は持ってるだけではダメで、使わないと役に立たないんですね。
日本人は人や世の中のためにお金を出したり、行動したりすることが世界でも極端に少ないと言われています。
世界的に見ても日本人は寄付をしないというデータがあります。
日本人の寄付の金額は、年間で1人当たり約2500円。一方、アメリカ人の年間平均は、13万円です。毎月1万円以上寄付していることになります。
日本人は根本的には個人主義な人が多いからです。
もっと世の中が良くなって欲しいという思いがあれば投資に繋がるはずです。
今の日本では投資しないことが良いことで、節約することが良いことだという考えが蔓延しています。
自分さえ良ければいい、自分の家族が幸せならいい、自分の会社だけ儲かっていればいい、自分住んでいる地域だけ活性化すればいい、など。
世の中全体の雰囲気が悪いのに、自分だけしあわせな人生が送れますか?
自分だけ良ければいいですか?
自分の家族だけ良ければいいですか?
自分の会社だけ良ければいいですか?
自分の住んでる地域だけ良ければいいですか?
自分の国だけ良ければいいですか?
世の中全体が明るい方が良くないですか?
「10億円手に入れたらどうするか」という質問に対しては「会社を辞めて、何かする」という答えが多いんですけど、そう思うなら今すぐ行動に移した方がいいと思います。それがその人の願望だから。会社を辞めるのはお金がなくてもできますよね。
日本って嫌なことを我慢して生きている人がすごく多いです。
毎年行われている働くことについてのアンケートで日本は会社に対する忠誠心がここ5年くらいずっと世界で最下位だそうです。
人生100年時代、老後2000万円問題に対しては4つの手段があります。
- 現役時代にたくさん稼ぐ
- 年を取っても細く長く働けるようにする
- 節約する
- 投資する
これらをうまく組み合わせていくしかありません。
今の仕事が嫌なのに定年が70歳になっても我慢して働き続けますか?
それだったら給料が少なくなっても好きで長く続けられる仕事の方が結果的に稼げて精神的にも良いです。
好きなこと、得意なことを仕事にする方法を探しましょう。
スマホひとつで世界中の情報が手に入り、自ら世界中に情報を発信することができる時代です。
私たちは恵まれた時代に生まれてきているんです!
まとめ
なぜ日本人は投資嫌いが多いのか、藤野さんのコラムを引用しながら書いてきました。
日本人は先進国の中でもマネーリテラシーが低いです。
投資=悪と考えている人が多数です。
投資が世の中の役に立つものだという理解をしていないからです。
それに損得で考えていることが多いので、投資は損をすると思っています。
また個人主義な人が多く、「より良い世の中にしたい」という思いを持った人が少ないようです。
仕事に対して嫌なことを我慢しているという傾向も強く出ています。
自分が本当にしたいことは何か、未来にどうありたいのか、それを問うことが大切です。それが無いと誰かのための人生を歩むことになってしまう。そうやって自分に問いかけて、惰性的な人生を切り離して自分の人生を取り戻していくのが「投資」だと思うんです。
未来のために自分の時間とお金を使うことが投資です。
その結果、きっとより良い世の中になるはずです。
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